万博の一角に「天外者」の空間(面)ができた。
9月1日大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン リボーンステージ」で、万博とは異空のスペースができたようだった。午後からの特別映像『映画「天外者」が完成するまで』『Behind the story of天外者』の上映の後始まった玉田玉秀斎の講談、映画「天外者」上映、フリートーキングと続く催しにおいて、ステージ周辺はあたかも「天外者」で重なる五代友厚と三浦春馬の映像に、客席を埋めた聴衆150人以上が一体になり、一つの限られた「天外者」の空間ができた。
パネリストの益田祐美子(㈱平成プロジェクト社長)は、「上映から5年経ってもこれだけ愛される映画は珍しい、映画界にとっては貴重、皆さんのこの映画にかける情熱と思いがひしひし伝わる」との発言でトークが始まった。
明治維新の革命が上士によってとり行われたこと、五代が描いた二つの絵「惣難獣」と「竹の墨絵」の対比をしての観賞、江戸時代において確率された大阪の商道徳に感服した五代が設立した大阪商工会議所と渋沢栄一の東京商工会議所設立対比、五代の英国留学生派遣から学問の意味と謙抑性の考察をした上で、三浦春馬の涙の意味を皆で考察した。
未来をGETしようとすると、時間意識の拡大で過去を顧みることが必要となる(過ぎた時間、未だ到達しない時間双方への時間意識の拡大)。その中でどうやって鬼神、超越的なものに仕え、敬意を持つ習性を作出するかを考えられた。
知的であることは慎ましさ、無限の知に対する礼節、つまり自分ができないとう前提に立つ有限性の覚知が必須。だから学問、教育、自己覚知のプロセスが問われる。
最後にルイ・アームストロングの「What a Wonderful World(この素晴らしき世界)」を皆で合唱した。その意味を考えてほしい。
令和7年9月11日 廣 田 稔